アグレッシブATL前向きコホート研究、附随研究/検体バンキング
医の倫理委員会承認番号(承認日) | G1010(2016年2月24日承認) |
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研究責任者 | 髙折 晃史 |
研究期間 | 2016年2月24日より2018年12月31日まで |
研究目的 | 本附随研究は、『アグレッシブATL前向きコホート研究』(以下、本体研究)に登録された患者試料を、診断時だけではなく再発時や移植後に定期的に収集する。収集した試料を用い様々な解析を行い、治療反応性や予後を予測する新しいマーカーを同定し、ATLに対する治療法の最適化を目指すことが目的である。また、一部試料を一括保管し、将来実施される試料解析研究に試料、および本体研究を通じて得られた診療情報を適切に提供することを目的とする。 |
研究概要 |
本体研究の登録患者のうち、附随研究の参加について同意が得られた患者を対象とし、本体研究参加施設にて得られた試料を用い以下の解析を実施する。 (1) ATL細胞のclonality解析 (2) ATL細胞のゲノム解析 (3) ATLのRNA発現解析による治療標的の探索 (4) HTLV-1プロウイルスの解析 (5) 免疫関連蛋白と薬剤代謝関連遺伝子多型解析 (6) マルチカラーFACSを使用したATL細胞及び免疫細胞の同時解析 (7) HTLV-1プロウイルス量測定 また、試料の一部をJSPFAD(Joint Study on Predisposing Factors of ATL Development)にて一括保管し、検体バンキングを行う。 |
倫理面での配慮 個人情報保護の方針 |
本研究に関係する全ての研究者はヘルシンキ宣言(世界医師会)の精神および「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針(文部科学省、厚生労働省、経済産業省)」に従って本研究を実施する。本研究では、探索的な研究であり、得られる情報によって治療方針が変わることが無く、また提供者の予後を評価する情報として精度や確実性に欠く可能性があるため、原則として提供者に解析結果は開示しない。その一方で、研究の過程において当初は想定していなかった提供者及び血縁者の生命に重大な影響を与える偶発的所見が発見された場合においては、個人情報の保護に関する法律及びその他の法令ならびにヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針に基づいて対応する。 |
結果の公表について | この研究によって成果が得られた場合は、国内外の学術集会・学術雑誌などで公表します。その際にも、ご提供者の個人情報が明らかになることはありません。 |
研究組織・共同研究機関 | この研究は、主に国立がん研究センター中央病院 造血幹細胞移植科が研究を推進して行い、共同研究機関として京都大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科が参加します。本研究に企業は関与しておりません。 |
研究組織と本研究の問い合わせ先 |
1)全体の研究代表医師 福田 隆浩 国立がん研究センター中央病院 造血幹細胞移植科 科長 2)当院の研究分担医師 近藤 忠一 京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 講師 E-mail: hemato@kuhp.kyoto-u.ac.jp TEL: 075-751-3152 3)病院の窓口 京都大学医学部附属病院 総務課 研究推進掛 E-mail: trans@kuhp.kyoto-u.ac.jp TEL:075-751-4899 |
研究参加辞退のお申し出先 |
研究者における窓口: 京都大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科 近藤忠一 E-mail: hemato@kuhp.kyoto-u.ac.jp TEL: 075-751-3152 病院の窓口: 京都大学医学部附属病院 総務課 研究推進掛 Email: trans@kuhp.kyoto-u.ac.jp TEL:075-751-4899 |
研究者から一言 | 本附随研究で遺伝子情報など一般的な臨床にて検査を行わない分子学的な解析を行い、その情報と本体試験のアグレッシブATLの臨床経過をリンクさせることで、今後ATLにおける個別化医療の推進に貢献するものと期待される。そのことが将来的にATLの治療成績の向上に寄与するものと考えられる。また、ATLは希少疾患であり、本研究のように全国規模での試験で得られた検体をバンキングしておくことで、将来的に新規薬剤の開発などATLの治療成績の向上に寄与することが期待される。 |
関連する研究番号と課題名 | R0447: アグレッシブATL前向きコホート研究の附随研究です。 G697: 造血器疾患における遺伝子異常・エピジェネティクス異常の網羅的解析研究 |