京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学

研究

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急性GVHDにおけるmiRNAの検討

研究課題名 急性GVHDにおけるmiRNAの検討
研究責任者 諫田淳也
医の倫理委員会承認番号
(承認日)
R1578(2018年7月3日)
研究期間 2018年7月3日~2023年7月2日
研究計画の改定と
医の倫理委員会承認時期
43284
研究目的 近年,高齢者や再発難治症例へのHLAミスマッチ移植など,急性GVHD発症及び関連死亡の高リスク群に対する移植が増加している。しかし,治療介入遅延によるGVHDの重篤化及び生存率低下は未だに大きな問題である。急性GVHDの発症予測を非侵襲的かつ早期に行うことは,重篤な臓器障害が完成する前の免疫学的治療開始を可能とし,有意義な早期治療介入が期待できる。
miRNAは非侵襲的かつ安定した生体内変化の評価が可能な検査項目であり,急性GVHDの様な全身性免疫症候群では高感度での変化検出を期待できる。既報でも複数のmiRNAと急性GVHDの関連が指摘されているが,未だ臨床応用に至ったものはなく,日本国内での先行研究は行われていない。組織学的診断に先行する早期の臨床学的診断ツールとして,miRNAは有力な評価方法となる可能性があると考えられる。
本研究は,miRNA解析による早期かつ非侵襲的な急性GVHDの診断方法の検討を主目的とする。副次目的は,重症度予測や治療介入時期に関連する因子の抽出と,実臨床への応用の検討である。
研究概要 当科で移植を受けた患者残血清を用い,網羅的かつ経時的なmiRNA解析を行う
倫理面での配慮
個人情報保護の方針
本研究は,世界医師会によるヘルシンキ宣言ならびに,人を対象とする医学系研究に関する倫理指針を遵守して行います。
ご提供いただいた試料は,研究用のコード番号で管理し,ご提供いただいた方の個人情報が研究利用の段階で漏えいすることがないよう管理します。また,研究協力を辞退されても診療上の不利益を被ることはありません。
研究の目的に関しては,京都大学医学部附属病院血液・腫瘍内科のホームページで情報公開を行います。
結果の公表について この研究によって成果が得られた場合は,国内外の学術集会・学術雑誌などで公表します。その際にも,ご提供者の個人情報が明らかになることはありません。
研究組織・共同研究機関 本研究は京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学で行われます。
研究組織と
本研究の問い合わせ先
1) 研究責任者
諫田淳也 京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 助教
E-mail: jkanda16@kuhp.kyoto-u.ac.jp
075-751-3152
2) 病院の窓口: 京都大学医学部附属病院 総務課 研究推進掛
075-751-4899
trans@kuhp.kyoto-u.ac.jp

3)共同研究者
諫田泰成 国立医薬品食品衛生研究所 薬理部 部長
髙折晃史 京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 教授
新堂真紀 京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 CRC
新井康之 京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 医員
渡邊瑞希 京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 大学院生
研究参加辞退のお申し出先 上記の相談窓口にお問い合わせください。
研究者から一言 当科にて対象疾患の治療後に死亡された患者様の既存試料も解析対象となります。代諾者の方への同意依頼が可能な場合はご連絡させていただきますが,死亡後数年経過している場合には,連結匿名化を行い,故人に不利益が生じない様十分な配慮の上で研究を進めさせていただきます。故人試料の解析からご遺族の健康に関する遺伝子情報が見出される可能性はありません。
代諾者の方による研究参加拒否は可能ですので,その場合は上記相談窓口にお問い合わせください。
対象疾患は,移植後患者様のQOLを著しく下げ,予後にも大きく関わる治療の改善が必要な重要な分野です。早期診断のための研究と治療改善にはこれまでの患者様の検体を含めて多数の検体における遺伝子解析が必要です。ご協力よろしくお願いいたします。
関連する研究番号と課題名 「造血器疾患における遺伝子異常・エピジェネティクス異常の網羅的解析研究」(承認番号第0697番)