非血縁骨髄ドナーが保有する抗HLA抗体の移植成績への影響
研究課題名 | 非血縁骨髄ドナーが保有する抗HLA抗体の移植成績への影響 |
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研究責任者 | 髙折晃史 |
医の倫理委員会承認番号 (承認日) |
R1444(承認日:2018年06月04日) |
研究期間 | 2018年06月04日 ~ 2021年06月03日 |
研究目的 | 非血縁骨髄ドナーが保有する抗HLA抗体の移植成績への影響を明らかにする |
研究概要 | 京都大学医学部附属病院 血液内科では,2014年に本邦で施行された非血縁者間骨髄移植症例について,ドナーの抗HLA抗体の有無や抗体の対応するHLA抗原を測定し,また,日本造血細胞移植学会のデータベースを用いた解析を行うことで,ドナーが保有する抗HLA抗体が移植成績に与える影響を明らかにするための研究を計画しています。 ヒトの細胞の表面にはヒト白血球型抗原(HLA)という免疫に関わる重要な分子が発現しています。父親と母親から半分ずつ受け継ぎ,その組み合わせは数万通りあることがわかっています。造血器疾患の根治的な治療である同種造血幹細胞移植(いわゆる骨髄移植)時には移植を受ける患者さんと造血幹細胞を提供するドナーのHLAを合わせることが重要になります。移植治療においてこのHLAに対する抗HLA抗体が問題になることがあります。抗体とは本来主には細菌やウイルスを攻撃するための免疫物質ですが,HLAに対する抗体が産生されることがあります。移植を受ける患者さんがドナーのHLAに対する抗HLA抗体を産生すると移植がうまくいかないことがあり,移植前にその有無を十分に精査されます。患者さんがもつ抗HLA抗体には十分な注意がはらわれてきましたが,ドナーがもつ抗HLA抗体の移植成績への影響についてはよくわかっていません。そのため本邦における非血縁骨髄ドナーが保有する抗HLA抗体の移植成績への影響の解析を行うことを計画しています。 |
倫理面での配慮 個人情報保護の方針 |
情報収集する項目としては,患者さんとドナーのHLA,ドナーがもつ抗HLA抗体,患者さんの年齢,性別,原疾患,治療内容,治療効果,各種検査結果,合併症の有無,移植前後の臨床経過が挙げられます。同意を得た上で日本造血細胞移植学会に報告されている情報や保存試料を用いるため,追加の検査はありません。研究成果は学会,論文にて公表を行います。データは匿名化され,個人情報は保護されます。研究計画書および研究の方法に関する資料をご希望の場合は,研究責任者にご連絡頂ければ,他の研究対象患者さんの個人情報及び,本研究に関する知的財産の保護等に支障がない範囲内で,公表致します。情報を本研究のために使用されたくない方は,あらかじめご連絡いただければ解析対象から除外いたします。このような場合でも,治療において不利益を被ることはありません。ただし,既に匿名化されていて除外不可能な場合には,ご希望に添えないこともあります。本研究は,倫理審査委員会の審査を受け,研究機関の長の許可を受けています。 |
結果の公表について | この研究によって成果が得られた場合は,国内外の学術集会・学術雑誌などで公表します。その際にも,ご提供者の個人情報が明らかになることはありません。 |
研究組織・共同研究機関 | 1) 研究グループ 京都大学医学部附属病院 血液内科・輸血細胞治療部 日本造血細胞移植学会 HLAと移植 ワーキンググループ AMED免疫アレルギー疾患等実用化研究事業「本邦における同種造血細胞移植の最適化を目指した移植医療体制の確立と国際的視点からのharmonizationに関する研究」 2) 研究責任者 髙折晃史 京都大学医学部附属病院 血液内科 教授 E-mail: atakaori@kuhp.kyoto-u.ac.jp 3) 研究協力者 諫田淳也 京都大学医学部附属病院 血液内科 助教 恩田佳幸 京都大学医学部附属病院 血液内科 客員研究員 前川 平 京都府保険環境研究所 所長 平井秀世 京都大学医学部附属病院 輸血細胞治療部 万木紀美子 京都大学医学部附属病院 輸血細胞治療部 岡本真一郎 慶應義塾大学病院 血液内科 教授 |
研究組織と 本研究の問い合わせ先 |
研究の主たる責任者は,京都大学医学部附属病院 血液内科 高折晃史,連絡先は,京都大学医学部附属病院 血液内科 諫田淳也,電話番号075-751-3152です。また病院にも連絡窓口を設けております。連絡先は,京都大学医学部附属病院 相談支援センター (Tel) 075-751-4748 (E-mail) ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jpです。 |
研究参加辞退のお申し出先 | 上記の相談窓口にお問い合わせください。 |