京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学

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フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病における微小残存病変とドナーソースの造血幹細胞移植予後に及ぼす影響

研究課題名 フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病における微小残存病変とドナーソースの造血幹細胞移植予後に及ぼす影響
研究責任者 近藤忠一
医の倫理委員会承認番号
(承認日)
R1299(2017年10月24日承認)
研究期間 2017年10月24日より3年間
研究計画の改定と
医の倫理委員会承認時期
改定なし
研究目的 近年微小残存病変(MRD)陽性の血液腫瘍に関して,臍帯血移植が他の移植法と比較して予後良好であることが報告された(N Engl J Med. 2016 8;375(10): 944-53)。しかし,少数例の解析であり十分なエビデンスが確立されているとは言えない。本研究では,PCRでMRDを検出できる多数例のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)を対象として,MRDの有無とドナーソースの違いがPh+ALL患者の造血幹細胞移植予後に与える影響を明らかにする。
研究概要 本研究では,PCRもしくはFISHでMRDを検出できるPh+ALLを対象とする。日本造血細胞移植学会一元化登録事業(TRUMP)データベースに登録された大規模なデータを用いて,MRDの有無とドナーソースが造血幹細胞移植の成績に与える影響,特にMRDを有するPh+ALLに対する非血縁臍帯血移植とその他の移植の予後を比較することを目的とする。本研究によりMRDを有するPh+ALLの移植成績向上に寄与するドナー選択につながる可能性がある。統計解析ソフト(SPSS,R,EZR)を用いて解析を行う。MRDの有無で層別化し,ドナーソース毎の生存曲線をカプランマイヤー法により記述する。また,多変量解析(Cox比例ハザードモデル,Fine-Grayモデル)によりドナーソース毎の全生存率,再発率,非再発死亡率,急性GVHD発症率,慢性GVHD発症率のそれぞれのHazard Ratioを見積もる。多変量解析に用いる予後因子は変数(移植時患者年齢,患者性別,移植前のTKIの使用有無,前処置,GVHD予防法,移植年,PS,HLA適合度,CMV抗体の有無等)からstepwise法で選択する。
倫理面での配慮
個人情報保護の方針
本研究に当たっては,世界医師会によるヘルシンキ宣言ならびに,人を対象とする医学系研究に関する倫理指針を遵守する。
日本造血細胞移植学会から提供されたTRUMPデータベースは研究者に提供された時点ですでに匿名化されており,移植施設や個人の同定は不可能である。また,研究の目的に関して,京都大学医学部附属病院血液・腫瘍内科のホームページで情報公開を行います。
結果の公表について この研究によって成果が得られた場合は,国内外の学術集会・学術雑誌などで公表します。その際にも,ご提供者の個人情報が明らかになることはありません。
研究組織・共同研究機関 研究の主たる責任者及び連絡先は,京都大学医学部附属病院血液・腫瘍内科近藤忠一,電話番号075-751-3152です。共同研究者は,平林茂樹京都大学大学院医学研究科血液・腫瘍内科学大学院生
賀古真一自治医科大学附属さいたま医療センター血液科准教授
西脇聡史名古屋大学医学部附属病院先端医療・臨床研究支援センター講師
水田秀一独立行政法人国立病院機構豊橋医療センター内科診療部長
です。なお,企業や特定の営利団体からの資金提供や薬剤等の無償提供などは受けておりません
研究組織と
本研究の問い合わせ先
研究責任医師:
(所属・職名): 京都大学附属病院血液腫瘍内科講師
(氏名): 近藤忠一
電話番号: 075-751-3152

臨床研究相談窓口
京都大学医学部附属病院総務課研究推進掛
電話番号: 075-751-4899
メールアドレス: trans@kuhp.kyoto-u.ac.jp
研究参加辞退のお申し出先 研究責任医師:
(所属・職名): 京都大学附属病院血液腫瘍内科講師
(氏名): 近藤忠一
電話番号: 075-751-3152
研究者から一言 本研究を通じて,本研究によりMRDを有するPh+ALLの移植成績向上に寄与するドナー選択について明確になることを期待する。
関連する研究番号と課題名 特になし。