日本における骨髄増殖性腫瘍の予後に関する大規模多施設前向き観察研究(JSHMPN-15)
医の倫理委員会承認番号(承認日) | R1002(2017年2月16日承認) |
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研究責任者 | 髙折 晃史 |
研究期間 | 2017年2月16日より2031年3月31日まで |
研究目的 | わが国における骨髄増殖性腫瘍(MPN)のうち、真性多血症(PV)、本態性血小板血症(ET)、前線維化期原発性骨髄線維症(prefibrotic PMF)、原発性骨髄線維症(PMF) と診断された患者を対象として、 生存率、血栓症・出血イベント、二次性骨髄線維症・白血病への移行率とそれぞれに影響を及ぼすリスク因子を前向きコホート研究により調査する。 予後に影響を与える遺伝子/遺伝的変異についての将来的な探索的研究のためにゲノムDNAを採取し保存する。 |
研究概要 | MPNの治療については、従来のハイドロキシウレアに加えて、2014年には、PMFに対してはJAK2阻害薬であるルキソリチニブ、
また、ETに対してはアナグレリドが承認され、今後も新規治療薬の登場が期待されている。
しかしながら、わが国では大規模コホートによるエビデンスが乏しく、海外の大規模臨床試験の結果を参考にMPNの治療指針が作成されており、
わが国における至適な治療開始基準、管理目標検査値は明らかではない。
このような背景から、わが国の日常診療におけるMPNの治療実態や長期の治療成績を把握することは、将来の治療戦略を考える上で極めて貴重な情報である。
そこで、今回、わが国におけるMPNの疫学・治療成績・予後に関する大規模なデータベースを作成し、解析することを目的として多施設共同の前向き研究を計画した。 なお、MPNでは、診断のために、JAK2 V617F変異、JAK2 exon12変異、MPL変異、CALR変異のいずれかもしくは複数が検索されるが、 15%程度の症例は遺伝子変異が見出されない。そこで本研究ではMPNの原因となる遺伝子について将来的に変異解析が可能となるように末梢血白血球由来のゲノムDNAを保管する。 |
倫理面での配慮 個人情報保護の方針 |
この研究は、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(厚生労働省)を守って行う。 本研究にともなう個人情報の取り扱いには十分注意し、情報の紛失や被験者個人が特定されることを防ぐため、以下の処置を講ずる。 登録時にはMPN-15疾患登録番号が自動的に付加され、データセンターとの連携はこの番号を用いて行う。 臨床情報は、診療録以外では、データセンターの登録システムでのみ保管される。臨床情報は入力したPCには保存されない。 |
結果の公表について | 本研究の成果は、国際・国内学会での発表および論文発表を予定している。その際、発表内容は個人を再同定されることのないよう厳重な内容確認を行う。 |
研究組織・共同研究機関 |
本研究の主たる責任者及び連絡先は、九州大学大学院 病態修復内科学分野 教授 赤司 浩一、講師 竹中 克斗、電話:092-642-5230(平日8:30〜17:15)、092-642-5244(夜間・休日)です。 当院の研究実施責任者は京都大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科 近藤 忠一、電話番号:075-751-3152です。 本研究に関し、企業や特定の営利団体からの資金提供および薬剤等の無償提供などは受けておりません。 |
研究組織と本研究の問い合わせ先 |
研究実施責任医師: (所属・職名): 京都大学附属病院 血液・腫瘍内科講師 (氏名): 近藤 忠一 電話番号: 075-751-3152 臨床研究相談窓口: 京都大学医学部附属病院 総務課 研究推進掛 電話番号: 075-751-4899 メールアドレス: trans@kuhp.kyoto-u.ac.jp |
研究参加辞退のお申し出先 |
研究責任医師: (所属・職名): 京都大学附属病院 血液腫瘍内科講師 (氏名): 近藤 忠一 電話番号: 075-751-3152 |
研究者から一言 | 本研究により、日本における骨髄増殖性腫瘍の実態が明らかになる。 |
関連する研究番号と課題名 | 特になし |