同種造血幹細胞移植後のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病に対するダサチニブを用いた維持療法の有効性の検討(関東造血幹細胞移植共同研究グループ: KSGCT)
研究課題名 | 同種造血幹細胞移植後のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病に対するダサチニブを用いた維持療法の有効性の検討(関東造血幹細胞移植共同研究グループ: KSGCT) |
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研究責任者 | 髙折晃史,近藤忠一 |
医の倫理委員会承認番号 (承認日) |
C1350(2018年2月28日承認) |
研究期間 | 2018年2月28日より2021年3月31日まで |
研究計画の改定と 医の倫理委員会承認時期 |
改定なし |
研究目的 | フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)の造血幹細胞移植後患者を対象に,ダサチニブを用いた同種造血幹細胞移植後の維持療法の有効性を確認する。 本研究は関東造血幹細胞移植共同研究グループ(KSGCT)の多施設共同臨床試験である。 |
研究概要 | 現在,本試験で対象とする Ph+ALL 症例の移植後維持療法として標準となる治療法は確立 されていない。関東造血幹細胞移植共同研究グループ(KSGCT)では「同種造血幹細胞移植後 のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病に対するダサチニブを用いた維持療法の 安全性の検討」(KSGCT1101: UMIN000005791)として,Ph+ALL に対して同種造血幹細胞 移植が施行された症例にたいする,ダサチニブの安全性試験として多施設共同臨床第I相試 験を行い,統計学的に 40mg/day のダサチニブは安全であることを確認している。したがっ て,今回の有効性を確認する多施設共同臨床第II相試験において初期投与量は 40mg/day の ダサチニブを使用し,有害事象と MRD を評価し投与量を増減する。ダサチニブを用いた同種造血幹細胞移植後の維持療法の有効性を検討するにあたり,移植後 再発率を低下させることを推定し,主要評価項目とした。ここで,これまでの後方視的研究に おいて,Ph+ALL の再発の大部分が移植後 2 年以内に発生していることから,移植後 2 年まで の再発率を主要評価項目とする。 また,第II相試験であり,移植後ダサチニブ投与の効果として移植後 2 年における全生存率 も主要評価項目とし,本試験では二つの主要評価項目を設定する。また,移植直前に BCR-ABL が陰性で移植がおこなわれた症例,および,陽性であっても移植後の 2 Ph+ALL 移植後ダサチニブ 臨床試験実施計画書 状況からダサチニブ投与を開始できなかった症例は,移植後 2 年における生存率,再発率を TRUMP データより収集し,ダサチニブ投与症例との比較対照群とする 14-16。比較対照群への 治療介入は行わない観察研究群となる。日本造血細胞移植データセンターへの TRUMP データ 供出の依頼は介入試験群の最終症例の最終観察日経過後にまとめて申請する。 |
倫理面での配慮 個人情報保護の方針 |
試験の実施については京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院医の倫理委員会で倫理的及び科学的な面から公正な目で審議され,承認を受け,病院長の許可を受けています。さらに,この研究は,人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(厚生労働省)を守って行います。登録患者の氏名は参加施設からデータセンターへ知らされることはない。登録患者の同定や 照会は,登録時に発行される登録番号,患者イニシャル,生年月日,カルテ番号を用いて行わ れる。患者名など,第三者が当該施設の職員やデータベースへの不正アクセスを介さずに直接 患者を識別できる情報が,データセンターのデータベースに登録されることはない |
結果の公表について | この研究によって成果が得られた場合は,国内外の学術集会・学術雑誌などで公表します。その際にも,ご提供者の個人情報が明らかになることはありません。 |
研究組織・共同研究機関 | この研究は,主たる研究機関は,慶応義塾大学 血液内科であり,当科は共同研究施設として参加する。当科の研究の責任者は,京都大学医学部附属病院血液・腫瘍内科 近藤忠一です。本試験は,ブリストル・マイヤーズ株式会社より「医師主導臨床研究に関する契約」に基づ き慶應義塾大学が資金提供を受けて実施する。尚,本試験ではブリストル・マイヤーズ株式会社が製造・販売する製剤を用いて行なわれる が,このことが研究結果に影響を与える状況にはない。 |
研究組織と 本研究の問い合わせ先 |
研究代表者 岡本 真一郎 慶応義塾大学 血液内科(関東造血幹細胞移植共同研究グループ代表) 当院研究責任医師: (所属・職名): 京都大学附属病院 血液腫瘍内科講師 (氏名): 近藤 忠一 電話番号: 075-751-3152 臨床研究相談窓口 京都大学医学部附属病院 総務課 研究推進掛 電話番号: 075-751-4899 メールアドレス: trans@kuhp.kyoto-u.ac.jp |
研究参加辞退のお申し出先 | 研究責任医師: (所属・職名): 京都大学附属病院 血液腫瘍内科講師 (氏名): 近藤 忠一 電話番号: 075-751-3152 |
研究者から一言 | 世界的にみてダサチニブの確立した移植後治療は存在していない。先行する多施設共同臨床 第 I 相試験(KSGCT1101: UMIN000005791)において,我々は移植後 100 日を経過して開始す るダサチニブ 40mg/day 投与の安全性は確認している。効果を確認する多施設共同臨床第II相 試験として本臨床試験を計画した。Ph+ALL に対するダサチニブを同種造血幹細胞移植後の維 持療法として用い,移植後再発率を低下させ,生存率を向上することを確認する。 |
関連する研究番号と課題名 | なし |